歴史の余白

内外の埋もれた歴史を再発見するブログ

赤穂浪士事件起承転結

赤穂事件起承転結(連載第4回)

転:太平の世と討ち入り 赤穂浪士四十七人が吉良邸に討ち入り、仇敵の吉良上野介を斬った「赤穂浪士事件」は通常の理解では仇討ちとされているが、しかし、この事件は単純な一対一での仇討ちでなく、武士が集団で武具を持って討ち入るという戦争の形態を持つ…

赤穂浪士事件起承転結(連載第3回)

承:赤穂藩と浅野氏 赤穂浪士事件の起承転結の「承」として考えるべきは、なぜこの江戸中期の大事件の当事者が赤穂藩浅野氏、とりわけ浅野内匠頭であったかということである。まずは舞台となる赤穂藩から考えてみたい。 江戸時代の赤穂藩は、岡山藩主・池田…

赤穂浪士事件起承転結(連載第2回)

起:高家旗本と地方外様大名 まずはじめに、本連載では殿中刃傷事件としての「赤穂事件」とその後、赤穂藩旧臣による「赤穂浪士事件」を用語の上で便宜上分けることを前提とする。そのうち発端を成す赤穂事件は事件を起こした浅野内匠頭・浅野長矩と刃傷の被…

赤穂浪士事件起承転結(連載第1回)

小序 今日は赤穂浪士による吉良邸討ち入り事件の310周年である。本来なら300周年の2003年1月30日(旧暦では元禄十五年十二月十四日)のほうが時宜にかなっていたであろうが、2003年当時の筆者はウェブ初心者で、ブログという言葉すら知らな…