歴史の余白

内外の埋もれた歴史を再発見するブログ

2014-12-01から1ヶ月間の記事一覧

関東通史―中心⇔辺境(4)

五 東国の自立化 律令体制下の関東は、駅伝制のような古代的交通手段の発達により、それ以前に比べれば中央の統制が及ぶようになった。平安時代に入ると、関東八国のうち、常陸国、上総国、上野国の三国は親王任国となり、親王が遙任ながら国司に任命される…

関東通史―中心⇔辺境(3)

四 東国支配の完成 7世紀までに、関東は国造制を通じて畿内王権の支配に組み込まれたとはいえ、交通・通信網が決定的に不備な時代、その支配はなお脆弱であった。 状況が変わるのは、7世紀半ばの大化の改新以降のことである。この政変をきっかけに畿内王権…