歴史の余白

内外の埋もれた歴史を再発見するブログ

白川郷内ケ島氏興亡物語

白川郷内ケ島氏興亡物語(連載第3回)

三 内ケ島氏と正(照)蓮寺 白川郷内ケ島氏を語るうえで欠かすことができないのは、かつて白川郷にあった一向宗寺院正蓮寺との因縁である。正蓮寺は鎌倉時代の建長年間に親鸞の直弟子・嘉念坊善俊が建立した浄土真宗寺院である。 その後、正蓮寺は地元に深く…

白川郷内ケ島氏興亡物語(連載第2回)

二 白川郷内ケ島氏の興り 白川郷を本拠とする白川郷内ケ島氏としての初代に当たるのは為氏であるが、白川郷内ケ島氏を興した実質的な家祖は為氏の父季氏だったと言える、前回も触れたように、季氏は足利第3代将軍義満の馬廻衆に名を連ね、内ケ島氏の家格を…

白川郷内ケ島氏興亡物語(連載第1回)

一 内ケ島氏前史 岐阜の白川郷は今日、合掌造り建築で広く知られているが、埋蔵金伝説のある帰雲城も大震災の悲劇で知られるようになってきた。といっても、城は天正十三年(1586年)の天正地震に伴う土砂崩れで完全に崩壊・埋没し、その所在地も不明の…