歴史の余白

内外の埋もれた歴史を再発見するブログ

シリーズ:失われた権門勢家

シリーズ:失われた権門勢家(連載第6回)

六 カロリング家 (1)出自 メロヴィング朝分国アウストラシアの宮宰ピピン1世(老ピピン)を家祖とするゲルマン系フランク族の豪族。老ピピンの父の名がカールマンと伝えられることからカロリングの家名がついたが、カールマンの事績は不詳で、老ピピンの…

シリーズ:失われた権門勢家(連載第5回)

五 ペルシャ皇室ササン家 (1)出自 皇室名称ササンは皇室家祖と位置づけられる人物であるが、その実像や系譜について確かな情報はない。比較的有力なのは、古代ペルシャ旧都ペルセポリス近郊イスタフルのゾロアスター教アナーヒタ神殿の神官だったとする伝…

シリーズ:失われた権門勢家(第4回)

四 漢皇室劉氏 (1)出自 戦国時代末期には楚に属した泗水郡沛県に出自する農民(富農)出自の侠客で、後に漢王朝(前漢)を建てる劉邦に始まる皇室。ただし、前漢が滅亡した後、中断を経て漢王朝を再興した劉秀(光武帝)は、前漢6代景帝の七男である劉発…

シリーズ:失われた権門勢家(第3回)

三 ユリウス・カエサル家 (1)出自 ローマ帝国の礎を築いた将軍にして独裁官ガイウス・ユリウス・カエサルに始まる家系。ただし、彼が出自したユリウス氏族は、元来イタリア中部のアルバを発祥地とする古いローマ貴族(パトリキ)であるが、カエサルの台頭…

シリーズ:失われた権門勢家(第2回)

二 アレクサンドロス大王家 (1)出自 ギリシャ系マケドニア王国の第7代国王アレクサンドロス3世(大王)を始祖とする帝室。アレクサンドロス大王が出自したアルゲアス朝は、伝説上の英雄ヘラクレスを始祖とするヘラクレス裔(ヘラクレイダイ)を自称した…

シリーズ:失われた権門勢家(第1回)

☆☆☆世界には、権門勢家として一度は権勢を享受しながら、様々な事情により子孫が絶え、失われた一族が存在する。そうした内外の失われた権門勢家を(1)出自(2)事績(3)断絶経緯(4)伝/称後裔氏族等に分けて、追跡することが当連載の趣意である。そ…